【応用】 ChatGPT「Code Interpreter」で、財務分析と会計業務の完全自動化手順

ChatGPT
CodeInterpreter GPT4
~市場分析・報告書作成・経営計画策定・英文作成・財務・統計~
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AIがビジネスのあらゆる場面で大きなインパクトを与えていますが、特にOpenAIのChatGPTが、その可能性を新たな次元へと引き上げました。2023年7月7日、ChatGPTの新機能「Code Interpreter」が、経営企画や財務部門における問題解決やデータ分析、会計や監査業務の在り方そのものに変革をもたらす可能性が高く、本記事ではそれらの一部をご紹介します。

ChatGPTとは何か?

ChatGPTは、機械学習モデルの一種で、自然言語処理(NLP)の領域で一世を風靡しています。人間と自然に対話する能力を持ち、その内容はニュースの要約から科学的な質問、さらには文章の作成まで、多岐にわたります。

Code Interpreterとは何か?

ChatGPTの最新機能「Code Interpreter」は、ユーザーが自然言語で記述した指示をコードに翻訳する能力を有しています。例えば、「最近の売上を表示する」などの自然言語を、PythonやSQLなどのコードに変換し、さらに実行まで行い、「売上の表示」し、今後の改善提案を自然言語で返すことが可能です。

経営企画・財務部門で想定活用シーン

予測モデルの構築

「来年度の売上予測モデルを作成してください」というような要請をChatGPTに伝えるだけで、必要なデータを分析し、適切な予測モデルを生成できる可能性があります。これにより、経営者や財務担当者は、経営戦略の策定や資金繰りの計画に重要なインサイトを得ることができます。

財務分析(下記で具体的なプロンプトで紹介)

「製品別のコスト構造を分析してください」と要請すると、製品ごとの直接費用や間接費用を把握し、利益を適切に抽出できる可能性があります。これは、製品の価格設定やコスト削減の戦略を立てる上で有益です。

財務報告

多くの企業では、毎四半期、年次報告を作成するために膨大な時間と労力を費やしています。「次の四半期の財務報告書を生成してください」と指示することで、ChatGPTは必要なデータを取り出し、関連する規制に準拠した報告書を作成できる可能性を秘めています。

会計処理の完全自動化(下記で具体的なプロンプトで紹介)

会計の担当者は、請求書を紙やデータで取得し、勘定科目や消費税等を入力し、仕訳を作成します。毎月非常に時間のかかる作業です。これらをChatGPTがすべて自動で、迅速かつ正確に処理する可能性を秘めています。

もし、下記のプロンプトを他で転載される場合には、出展元として当サイトのリンク(https://bizproch.com/)を掲載いただけるとありがたいです。商用でご利用される場合には、本サイトの問い合わせフォームにてお知らせください。

本ゲームは、ChatGPTプラス(有料版)の、GPT-4の「Code interpreter」を利用します。
「Code Interpreter」の設定方法は下記のサイトが分かりやすいのでご参照ください。

1.財務分析での活用事例

ChatGPT GPT-4の「Code Interpreter」を用いて、ソフトバンク社の損益計算書を分析してみます。
①ソフトバンク社のデータを公式サイトから取得します。下記のURLの財務データとしてXLS形式のファイルをダウンロードします。XLS形式での情報開示は大変ありがたいです。

②プロンプト入力欄の横にある「+」ボタンをクリックして、上記のXLS形式ファイルをアップロードします。

③下記のプロンプトを入力します。

あなたは優秀な財務アドバイザーです。添付ファイルの損益計算書を財務分析してください。

下記のような回答が出力されます。
「ファイルから得られたデータを見ると、これはソフトバンク株式会社の2022年と2023年の損益計算書のようです。

以下のようなキーの財務指標を確認できます:

  1. 売上高(Revenue): これは、会社が一定期間(この場合は、1年間)に販売から得た総収益です。2022年は5,690,606百万円で、2023年は5,911,999百万円となっています。これは2023年に売上高が上昇したことを示しています。
  2. 営業利益(Operating Income): これは、会社の主要な業務から得られる利益で、販売費及び一般管理費を売上総利益から差し引いたものです。2022年は965,553百万円で、2023年は1,060,168百万円です。これは、営業利益が増加したことを示しています。
  3. 税引前利益(Profit before income taxes): これは、会社が税金を支払う前に得た利益です。2022年は858,011百万円で、2023年は862,868百万円となっています。これは、税引前利益がわずかに増加したことを示しています。
  4. 純利益(Net Income): これは、会社が税金と利子を支払った後に残る利益です。2022年は575,433百万円で、2023年は654,125百万円です。これは純利益が増加したことを示しています。

この情報を基にして、ソフトバンクの財務状況は2022年から2023年にかけて全体的に改善しているように見えます。売上高、営業利益、税引前利益、そして純利益がすべて増加しています。ただし、詳細な分析を行うにはさらに多くの情報が必要で、これらの数字だけを見て結論を出すべきではありません。」

財務分析の指標と分析結果を示してください。
営業利益率などの損益計算書を分析する指標をLatexで説明し、
上記の会社の計算過程と計算結果を表でまとめて表示してください。

2.会計業務の完全自動化

①下記のサイトの請求書フォーマットを参考に、請求書サンプルを容易します。下記のサイトの請求書のフォーマットでなくても、自社のWordやExcelの請求書で対応できます。PDFはフォントが対応していないケースがありました。
なお、電子インボイスで、Peppolが普及すれば、ChatGPTへのデータ取り込みの正確性が高まると思いますので、デジタル庁の電子インボイスのリード役に期待です。

②プロンプト入力欄の横にある「+」ボタンをクリックして、請求書ファイルをアップロードします

③下記のプロンプトを入力します。

あなたは優秀な会計担当者です。請求書から、会計処理に必要なデータを抽出して表でまとめてください。
商品名ごとに適切な勘定科目を選択して、仕訳を作成してください。

上記は請求側の仕訳が生成されました。支払側の仕訳を下記のプロンプトで作成してみましょう。

支払側の仕訳でお願いします。

支払側の伝票まで作成できましたので、支払側のEBデータ(銀行振込用データ)が作成できるか調整してみました。
全国銀行協会の定めるデータ方式が取得できず、仮想のデータ構成となりましたが一応できました。このままですと少しデータの加工が必要です。
全国銀行協会のAI対応に向けて使いやすい形でのデータ形式のフォーマット開示に今後期待です。

あなたは会社の出納担当者です。上記の請求書に基づき、全国銀行協会が定めるデータ方式で振り込みデータを作成してください。
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